東京国立博物館はほぼ歴史テーマパーク?

歴史

この前、久しぶりに東京国立博物館に行ってきました。

今回は元々この展覧会が見たいというのはなかったのですが、近くに行ったので、ふらっと寄りました。

ちょうど開催していた総合文化展というくくりの展覧会の

「アラビアの道ーサウジアラビア王国の至宝ー」

という展覧会をまず観ました。

サウジアラビアがあるアラビア半島で出土したいろいろな文化財を展示する展覧会だったのですが、メソポタミアやエジプト、イランにも近く、古代から様々な人種や文明が交差する舞台であったアラビア半島であるだけあって、貴重で見応えがある文化財がたくさん出品されていました。

古代のアラビア半島は砂漠が広がり、あまり人の行き来がないイメージを勝手に持っていましたが、半島内には交易路が張り巡らされており、古代から現代にいたるまで活発な人の動きがあったようです。

また展覧会にはサウジアラビア初代国王の遺品なども出品されており古代から近代にいたるまでの文物が展示されています。おもしろい展覧会でした。

 

「サウジアラビアの道」展を観たあと帰ろうと思っていたのですが、なんとはなしにそのまま特別展の「仁和寺と御室派のみほとけー天平と真言密教の名宝ー」展も観ることにしました。

「サウジアラビアの道」展だけでも相当ボリュームがあったのですが、この「仁和寺と御室派のみほとけ」展はその数倍のボリュームと内容で、さすが東京国立博物館と思わせる充実した展覧会でした。ほんと多くの国宝と重要文化財が出品されており、がっつり観るならまる3日はかかりそうな内容でした。

空海が中国で書写して持ち帰った国宝「三十帖冊子」や、江戸時代以来初めて東京に来た国宝「千手観音菩薩坐像」や名宝の数々が観覧できます。

2つの展覧会だけでも、ゲップが出るくらい腹いっぱいになりましたが、この日は東京国立博物館内の敷地内をさらに歩きました。

敷地内には、「黒田家の江戸屋敷鬼瓦」が置いてあったり(でかい!)、「旧因州池田屋敷表門(黒門)」があったり(これもでかい!!)、展覧会以外にもいろいろな文化財が置いてあります。

そして、「サウジアラビアの道」展が開催されている表慶館の裏には、法隆寺宝物館という建物があり、明治11年(1878)に奈良・法隆寺から皇室に献納され、戦後国に移管された宝物300件あまりを収蔵・展示されています。正倉院と双璧をなすコレクションが展示されているのですが、なぜか訪れる人が少ない、穴場スポット(?)です。主に飛鳥時代のいろいろな文化財が展示してあります。

その他、今回はじっくりと観なかったのですが、本館の日本美術や、東洋館の中国、朝鮮半島、東南アジア、西域、インド、エジプトなどの美術と工芸、考古遺物。黒田清輝の作品数百展が展示されている黒田記念館などもあり、歴史好きにとってはテーマパークと行っても過言ではない充実ぶりです。

今回はあまり時間がなかったですが、そのうち3日くらい時間とって隅から隅までまわってみたいものです。

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