こんにちは。
以前このブログで五胡十六国時代の流れを書きました。
そのときは、「淝水の戦い前後で、前期と後期に分けるとわかりやすい!」とし、書いていったのですが、ほぼほぼ前期の流れだけで、後期の流れは登場する国を羅列と、北魏の動きのみで終わっていました。
書いた当時、五胡十六国時代後期は、正直「こんな複雑なの書けねー」と匙を投げていた状態だったのですが、しばらく五胡十六国時代のブログ書いてて、多少知識も増えましたので、後期の簡単に流れを書いていきたいと思います。
詳しく見ていくと、国同士の様々な争いや、外交などのやり取り、魅力的な人物などたくさん出てきますが、そのあたりの話は、別途抽出してブログで書きたいと思います。
五胡十六国時代を含む、魏晋南北朝時代のおおまかな流れはこちら
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「五胡十六国時代後期」の時代設定
このブログでは、五胡十六国時代(304年~439年)を前期と後期に分けています。
前期は、西晋の八王の乱の最中に、304年匈奴の劉淵が漢(のちの前趙)を建国したところから、383年に華北を統一した苻堅が「淝水の戦い」で東晋に大敗したところまでに規定してます。
そして、後期は「淝水の戦い」での前秦の敗北によって、前秦支配下にいた各民族が華北で独立し、再び戦乱に戻り、その華北を439年に北魏が統一するまでになります。
前期は、後趙が華北を統一したり、前燕と前秦が華北の東西を分け合ったり、涼州は前涼一択だったりで、ある程度大きな勢力にまとまりやすく、そこまで複雑ではないのですが、後期はもう、ごちゃごちゃのぐちゃぐちゃのまさにカオス状態の争いが続きます。
東では燕という国が4つ出たり、西からは涼という国が4つ出たり、北からは、いきなり塞外から、北魏やら夏やらのバーサーカーどもが南侵してきたり、さらに南からは東晋に劉裕という英雄が出てきて、華北の国2つ滅ぼしたりと、多くの国の動きが複雑怪奇に絡み合います。
登場するプレイヤー(国)たち
そのような、五胡十六国時代後期に登場するプレイヤー(国)たちは下記のようになります。建国・活躍エリアごとにわけています。
【関東エリア】
西燕、後燕、南燕、北燕、翟魏
【北の塞外エリア】
夏、北魏
【関中エリア】
前秦、後秦
【西の果てエリア】
西秦、後涼、南涼、北涼、西涼、後仇池、吐谷渾
【その他】
東晋、後蜀(譙蜀)
上記の国には、五胡十六国の「十六国」に入っていない国もいくつかありますが、もはや「十六国」に入っているかどうかはどっちでもよいという混沌状態です。
時代ごとに書いていく
このブログでは、五胡十六国時代後期の流れを、時代ごとに分けて書いていきたいと思います。
だいたい10年ごとにわけて、その10年で上記のエリアごとに起こっていることを書いていく予定です。
国ごとに一気に流れを書いていくと、なかなか隣のエリアの動きや、全体像などがわかりにくい気がしますので、年代をある程度区切りながら見ていければと思います。
とりあえず、淝水の戦いのあった年の383年から390年頃までをまずは書きたいと思いますが、前置きだけで長くなったので、次回から書き始めます。
【参考文献】
三崎良章『五胡十六国、中国史上の民族大移動』【新訂版】(東方書店、2012年10月)
川勝義雄『魏晋南北朝(講談社学術文庫)』(講談社、2003年5月)
『晋書』『資治通鑑』
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