こんにちは。
今日は、おすすめの歴史漫画シリーズです。
皆さん、ご存知の吸血鬼ドラキュラ。昔から世界中でドラキュラをテーマにした小説や映画、ゲームなどが作られています。私も、ファミコンの「悪魔城ドラキュラ」シリーズは大好きで、よくプレイしていました。
独特の世界観や恐怖感、かっこよさがあるゲームでした。
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それらの様々な作品の主人公や敵役で出てくるドラキュラは、中世ヨーロッパの実在の人物がモデルになっています。
その名はブラドⅢ世。
15世紀の東ヨーロッパの小国、ワラキア公国の君主です。
ワラキア
ワラキア公国は今のルーマニアの南部にありました。ワラキアという地方は、ドナウ川の北、ルーマニアの国土を南北に分ける南カルパチア山脈の南にあたります。ルーマニアの首都ブカレストもワラキア地方にあります。ちなみに南カルパチア山脈の北側はトランシルヴァニア地方、南カルパチア山脈を含むカルパチア山脈の東がモルダヴィア地方になります。ワラキア、トランシルヴァニア、モルダヴィアの3つの地方をあわせた範囲が今のルーマニアの国土にあたります。
ブラドⅢ世即位時の状況
当時のワラキア公国は西にハンガリーという大国があり、そして南は飛ぶ鳥を落とす勢いの超大国オスマン帝国が四方に勢力を伸ばして来ている状態でした。オスマン帝国のメフメトⅡ世がコンスタンティノープルを陥落させ、1000年以上続いたビザンツ帝国(東ローマ帝国)が滅びたのはブラドⅢ世の即位の3年前です。
さらに、ヴラドⅢ世が即位した当時のワラキア国内は、大貴族が国内を牛耳り、君主であるヴラドⅢ世は、相当弱い立場の状態でした。
貴族たちとの静かなる闘争
金も力もない状態で即位したヴラドⅢ世でしたが、ワラキア国内の大貴族たちから、主導権を取り戻すための戦いを始めます。君主と言えども、兵力を含めた戦力では圧倒的に大貴族側にかなわないため、その戦い方は、権謀術数のかぎりを尽くした、「剣を交えぬ戦い」でした。
漫画の魅力と、今後
コミックの1巻、2巻ではまさに一進一退の戦いを続けていくヴラドⅢ世ですが、周辺の大国の利害も巻き込んでいく、この戦いの行く末がどうなっていくのか早く先が読みたい漫画です。
そして、「串刺し公」という異名がなぜつけられ、吸血鬼ドラキュラのモデルとなる残虐な行いが、なぜ、どのようにして行われていったのかという部分も描かれ方に興味があります。
なかなか中世ヨーロッパの歴史を描いた漫画はないので、その時代に興味をもつきっかけにもなりそうです。また、権謀術数のかぎりを尽くして勢力を拡大していくさまは、私が好きな毛利元就と重なることもあり、今後に期待大の漫画です。
そしてブラドⅢ世はクールなイケメンで描かれていますので、今まで持っていた残虐なドラキュラ~のイメージとは違った「ドラキュラ」が楽しめると思います。
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