唐津城を攻めたあとは、車で名護屋城に向かいました。名護屋城は唐津市内にあります。ただ、唐津の中心地からは、車で30分ほど西北に走ったところにあります。
名護屋城は私が近年で一番行ってみたいと思っていた城なので、念願叶い、だいぶテンション高く攻め入りました。
肥前名護屋城
名護屋城は、当然のごとく愛知県の名古屋城とは別物です。しかし、その規模は天下人の城として愛知の名古屋城に劣らないものがあります。
元々は、何もなかった場所に、天下人豊臣秀吉が、朝鮮出兵のための前線基地として天正19年(1991年)からつくり始めた城です。
大阪城クラスの城がわずか5ヶ月の期間で完成させたと言いますので、さすがの天下人秀吉の動員力です。縄張りは、黒田長政、加藤清正、小西行長らがして、九州の諸大名が「割普請」(石垣建設)などをしました。
城は標高約90メートルの丘陵を中心に17万平方メートルの範囲にわたり建築されました。中心部には五重の天守閣がそびえ、その他櫓や御殿、石垣などを備える絢爛豪華なつくりだったようです。
城の建物だけでなく、周囲は朝鮮に出兵する全国の大名たちの陣屋が130以上も建てられ、それを目当てに商人たちも集まり、20万にもおよぶ城下町が出現しました。20万というと当時の日本国内の中でも大都市の規模であったはずです。
名護屋城博物館
名護屋入りして、まずは名護屋城の本丸近くにある名護屋城博物に入館しました。
かなり立派なつくりの博物館で、名護屋城や名護屋という土地関係の史料をたくさん展示してありました。
個人的には館内にある、名護屋城とその周辺の復元模型がかなりレベルが高いと思います。相当見入ってしまいました。
その他の展示も見応えがあるものが多かったですが、時間がなくさらっと見る程度に終わったのが少し残念でした。
名護屋城中枢部に攻め込む
さて、軽く名護屋城博物を見学したあとは、いよいよ本丸を中心とした名護屋城中枢部へ攻城を開始します。
博物館で、VRで当時の名護屋城が再現されるアプリ入タブレットを借りて、準備は万端です。
今回はじめて、VRで城が蘇る系のアプリを利用したのですが、思ってた以上に質が高く、城巡りの手助けになると感じました。今後も積極的に利用していきたいと思います。
案内用タブレットを手に、いよいよ大手口に向かいます。
大手口~東出丸~三の丸
入り口のところで簡単な地図をもらい、大手口から入城します。
入る前から、立派な石垣が見えていましたが、近づいてみると野面積みの巨大な石垣が続いています。
はじめて使用するタブレットも思ってたよりできが良くテンションがあがります。
タブレットをのぞくと、当時の様子が見える
大手口入って、ゆるやかな坂が続き、東出丸というエリアに到着します。ここは、大手口と三の丸警護の侍詰所であったと推定されています。長方形のスペースが残っています。
東出丸をすぎるとすぐに三の丸のスペースになり、かなり広いスペースに入ります。馬場・二ノ丸、本丸、東出丸と連結しおり、ここには御殿があったそうです。
本丸
三の丸からさらに登っていくと、本丸のスペースに出ます。ここはかなり広い真っ平らなエリアで隅に天守台跡もあります。天守をはじめ、豪壮な建物が並んでいたスペースです。
城内の一番高い場所にあるので、ここから眺める景色も絶景です。
諸大名が陣屋を作った部分や、入り組んだ湾や海や島々がよく見えます。
馬場~二ノ丸・弾正丸
本丸から一旦三の丸に戻り、馬場のエリアに入ります。ここは二ノ丸へ通路にもなっている細長いスペースで、名前の通り乗馬の訓練をした場所でもあります。
馬場を抜けるとまた広いスペースに出ます。
ここは二ノ丸になり、当時はここにも豪勢な建物が多く作られていたようです。
その隣には弾正丸という少し小さめなスペースがあり、そこから搦手口という下り坂になり、入城した大手口へと道が続いています。
二ノ丸周辺は時間がなく、かるく眺めただけで終わりました。搦め手を出て入り口付近に戻るときも、名護屋城の巨大な石垣が存分に見れます。
かなり駆け足で回ったのですが、それでも2時間くらいはかかりました。
酷暑により、海で遊んだかのように真っ黒に焼けてしまいました。
城攻めを終えて
その見た目だけでも理解していましたが、実際回ってみると超巨大な城郭であることが実感できました。
また、建物はいっさい残っていませんが、石垣や遺構などはよく残っており、往時を偲ばせるものでした。(名護屋城の建物は、唐津城を建築するときに壊して使用されたそうです。)
肥前名護屋城は、自分的には安土城を見物したときと同じくらいの感動をもたらしてくれました。建物がない分、逆に石垣や遺構などから当時の縄張りを想像しやすいと思います。
時間さえあれば、3日くらいかけて隅から隅まで再度回ってみたいと思わせる名城でした。
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