三國志には、多くの魅力的な人物が出てきます。
関羽、張飛、趙雲、孔明、周瑜、夏侯淵、夏侯惇、司馬懿などのスター以外にも、地味で渋い人物も多く活躍します。
孫乾
劉備の武将、孫乾も好きな武将の一人です。
糜竺、簡雍とともに、劉備の駆け出しの頃からの臣下で、地味だけど有能なトリオの一人です。
地味を地で行くように、正史「三國志」にも伝が４行しか載ってません。
とりあえず、書いてある内容を見てみましょう。
正史「三國志」の内容
孫乾、字は公祐。北海の出身です。劉備が徐州を手に入れたときに従事として仕えはじめて、その後劉備にずっと仕えて、主に外交などの他勢力との間をとりもつ役目をしました。
劉備が曹操に反して、袁紹の元にいくときに孫乾が派遣されて間をとりもちました。また、その後劉備が荊州の劉表の元に行くときも、孫乾と麋竺がまず派遣され、間をとりもちます。このように、劉備がピンチのときに他の勢力に庇護を受けるときの交渉は孫乾が行っているのです。孫乾がいなければ劉備が生き残ることも出来なかったかもしれません。
ちなみに劉表は、袁紹の息子たちが袁紹死後に争い初めたときに、袁尚に手紙を送り、「劉備と孫乾とともにこのこと（君たちが争っていること）に心を痛めている」と伝えています。
そのあとに、「其見重如此」【其の重んぜらるること此の如し】とありますので、劉表にも存在を重く見られていたことではないかと思います。
その後、劉備が益州に入って建国したときに、秉忠将軍になっています。これは、麋竺についで、簡雍と同等の待遇だったそうです。そして、この頃に亡くなったそうです。
地味ながら安定した活躍
こう正史をみていくと、掲載されている記事は少ないながらも、劉備に絶大な信頼を受け重用されていることがわかります。ちなみに三国志演義だと、孫乾はさらに活躍している場面が描かれています。
関羽、張飛、趙雲が武の部分で劉備を支えてきたなら、この孫乾と、麋竺、簡雍は知の部分で劉備をその創成期から支えてきた武将でしょう。
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