この漫画が面白い!~ふしぎの国のバード~ 明治初期の日本を「旅行」したイギリスの女性旅行家

ふしぎの国のバード

こんにちは。歴史上の人物を扱った漫画は、なるべく買って読むようにしています。その中でも、今日は「ふしぎの国のバード」という漫画を紹介したいと思います。

タイトルから、「ふしぎの国のアリス」を連想されると思いますが、しゃべる動物や動くトランプなど出てきません。ましてや、ジョニー・デップも出てきません。

舞台は、明治維新もまもない明治初期の日本です。まだまだ交通機関も整備されていない当時の日本を巡り、旅行記を綴った、イギリスの女性旅行家イザベラ・バードが主人公です。イギリス人のイザベラ・バードが見た「ふしぎの国」日本ですね。

イザベラ・バード

イザベラ・バードは、1831年にイギリスのヨークシャーで生まれます。幼少期は病弱で北米まで治療しに行ったことなどから、旅行に憧れるようになり、旅行家=冒険家の道を歩みます。日本に来る前には、アメリカ・カナダを旅して著書も発表しています。旅行と言っても、約150年前の旅行は今とは違って命がけの旅であったでしょう。それを女性の身ながら行っていたということは不屈の精神力の持ち主であったのでしょう。

 


イザベラ・バードの旅 『日本奥地紀行』を読む (講談社学術文庫)

 


日本奥地紀行 (平凡社ライブラリー)

ストーリーと見どころ

話は1878年(明治11年)5月にバードさんが横浜に降り立ったところから始まります。バードさん、江戸時代の趣が強く残る東京を起点に日光~新潟に抜け、北海道まで至る北日本の旅を計画します。当時、そのルートは主要な街道から外れており、外国人が足を踏み入れたことのない前人未到のルートでした。そして山奥の村などは、宿はあっても、ノミが飛び、ダニが舞う、衛生的の「え」の字もない、今の日本からは考えられないような劣悪な環境がまだ残っている地域でもありました。そのような環境に外国人の女性がほぼ単独で旅するということは、当時、日本に在住している外国人から見ても奇特な行為として見られていたようです。

しかし、バードさんそのような周りからの視線や忠告にはまったく屈せずことを進めて行きます。その困難な旅を成就させるために、優秀な通訳を雇うところから始めます。

外国人がまったく勝手のわからない異国で旅行するということで、語学力が優秀なだけでなく、直感的に信頼できる人物を選びたいと思い、伊藤鶴吉という青年を雇います。

そしてバードさんと、イトこと伊藤鶴吉のコンビで、冒険の旅がはじまりまるのですが、行く先々で様々な事件や出来事が起こります。バードさんの目から見た当時の日本の風習や民俗などが詳しくストーリーとして描かれており、また行く先々の人々の温かさなども癒やしとなり、どんどん興味を惹かれていく内容です。

今を生きる日本人としても、150年前の日本の、歴史の教科書に出て来ない部分がどうであったかを勉強でき考えさせられる、非常に良い漫画ではないかと思います。

 


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