慕容暐

中国史

五胡十六国時代 前燕の落日⑪ 四代目慕容暐 ~「枋頭の戦い」その1~

こんにちは。 367年~368年にかけての、前秦国内の反乱に対して、前燕の実権を握る慕容評の判断は動かずでした。 もしかしたら、前秦への侵攻のすきを突かれて、南から東晋の桓温が攻め込んで来るのを警戒しての判断だったのかもしれません。また急激...
中国史

五胡十六国時代 前燕の落日⑫ 四代目慕容暐 ~「枋頭の戦い」その2 桓温の参謀・郗超について~

こんにちは。 桓温は第三次北伐を開始するにあたり、自らの権力を更に強化するために、平北将軍・都督・徐兗二州刺史であり、北府軍を統括していた郗愔を事実上左遷させます。そして桓温は郗愔が任命されていた「平北将軍・都督・徐兗二州刺史」をも兼ねて、...
前燕

五胡十六国時代 前燕の落日⑬ 四代目慕容暐 ~「枋頭の戦い」その3 桓温、水路を使い北上~

こんにちは。 桓温は、369年、江州刺史・桓沖、豫州刺史・袁眞などを率い5万の兵で前燕に侵攻します。 以前、この戦いのポイントとして、 ①水路 ②兵站 ③追撃戦(前燕から見て) を、挙げましたが、 桓温が進撃していくときのポイントしては、水...
枋頭の戦い

五胡十六国時代 前燕の落日⑭ 四代目慕容暐 ~「枋頭の戦い」その4 進撃の桓温~

こんにちは。 5万の兵を率い出陣した桓温は、前燕領に侵入、泗水沿いを北上、慕容忠を撃破し湖陸を抜き、金郷まで進出します。 そこで、水路が旱魃により干からびていたので、部下の毛虎生をこき使い、巨野沢から300里の距離を水を引き、水路をつなげま...
枋頭の戦い

五胡十六国時代 前燕の落日⑮ 四代目慕容暐 ~「枋頭の戦い」その5 逆境に燃え盛る慕容魂~

こんにちは。 当時の中華随一と言っても過言ではない名将・桓温率いる東晋軍の前に、前燕は繰り出す軍を次々と打ち破られます。 慕容忠、慕容厲、傅顔、慕容臧と4タコです。(傅顔は、東晋別働隊の鄧遐&朱序の軍に敗れた) 桓温は済水沿いを水軍の艦隊を...
中国史

五胡十六国時代 前燕の落日⑯ 四代目慕容暐 ~「枋頭の戦い」その6 慕容垂の出陣~

こんにちは。 桓温率いる東晋軍が、前燕の首都・鄴からさほど遠くない枋頭の地に着陣し、前燕の朝廷では遷都も辞さないほどの大混乱に陥ります。 そのタイミングで、慕容儁、慕容恪の弟、慕容垂が皇帝・慕容暐に自分を迎撃の司令官に抜擢するように奏上し、...
中国史

五胡十六国時代 前燕の落日⑰ 四代目慕容暐 ~「枋頭の戦い」その7 見事なる慕容の用兵 ~

こんにちは。 前燕は、総司令官を慕容垂に交代し、桓温率いる東晋軍に反撃を試みます。 慕容垂、およびそのブレーンたちは、東晋軍の弱点が兵站線の細さであると見抜き、その切断を行い、それにより退却する桓温軍に追撃戦で打撃を与えるプランを立てます。...
前燕

五胡十六国時代 前燕の落日⑱ 四代目慕容暐 ~「枋頭の戦い」その8 慕容垂の追撃戦。枋頭の戦い決着!! ~

こんにちは。 前燕は、慕容垂指揮の元、慕容徳が譙梁エリアの石門を制圧し、東晋軍の糧道を断つことに成功します。 また慕容宙の釣り野伏せなどで、譙梁エリアの東晋軍に打撃をあたえます。 桓温は、戦況の思わしくないことと、糧道が断たれ食料が不足にな...
前燕

五胡十六国時代 前燕の落日⑲ 四代目慕容暐 ~慕容垂の出奔 その1~ 慕容評と対立

こんにちは。 「枋頭の戦い」シリーズが終わり、慕容暐の話に戻ります。ただし相変わらず慕容暐自体はほぼ登場しません。 「枋頭の戦い」は、慕容垂の将才があらためて知らしめられた戦いでした。また、慕容垂以外にも慕容徳や慕容宙なども優れた指揮官であ...
中国史

五胡十六国時代 前燕の落日⑳ 四代目慕容暐 ~慕容垂の出奔 その2~ いい子ちゃんぶる慕容垂

こんにちは。 「枋頭の戦い」のあと、救国の英雄・慕容垂は、前燕の実権を握る慕容評から妬まれ、さらにそこに昔から慕容垂を嫌う大后・可足渾氏が加わり、一気に誅殺されんとする立場に追い込まれてしまいます。 五胡十六国時代のおおまかな流れはこちら ...